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この街・あの人・どんな顔       北島 敬嗣    2012/11/05掲載

「この街・あの人・どんな顔」

着物のトラブルを解決する
 染色補正一級技能士 北島 敬嗣

きたじま たかし 1970.11.15生 相模原市出身・在住

「地味な裏方だけど、人に喜んでもらえる仕事なんだと、修業時代に知りました」

店舗外観

きもの染色補正 ときわ
tel. 042-772-1873
相模原市緑区橋本6-34-11
営業時間/9:00〜18:00
定休日/日曜・祝日
http://tokiwa-kimono.com/
※事前に電話予約の上、来店することをおすすめ

店舗地図

店舗外観

「日頃着物を着る習慣のない方は、結婚式などで着物を着たらすぐにクリーニングすることをおすすめしています」
時間がたつと、シミは落ちにくくなる。飲み物をこぼした時などは、あわてて拭いたりしないで、そっと水分を吸い取り、あとは触らずに持ち込んだ方が良いのだとか。

 

特別な日に着た着物、嫁ぐ時に両親から贈られた着物、入学式で母親が着ていた着物…。着物にはさまざまな「 特別 」が込められている。そんな着物を、長く、大切に着るために、高い技術をもってサポートしてくれるのが、『きもの染色補正 ときわ』店主、北島敬嗣さんだ。


着物を長く楽しむために
 橋本駅から徒歩6分、旭小学校そばにある『きもの染色補正 ときわ』は、忙しい時期を迎えている。
「衣替え、七五三、成人式、卒業式と、使った着物をお手入れする時期になります」
 染色補正一級技能士の資格を持つ店主の北島敬嗣さんのもとに、市内だけではなく、遠く九州など、全国各地から着物が届く。

『きもの染色補正 ときわ』では、着物のクリーニング、シミ抜き、染め替え、仕立てなど、全般的なメンテナンスを行っている。
「例えば、シミを落とす時に地色も一緒に落ちることもありますから、それをわからないように色を入れたり、若い頃に仕立てて派手になってしまった着物を、落ち着いた色に染め替えたりすることなどを、染色補正と言います」
 着物を、この先10年20年と、長く愛用していくための技術なのだ。

 京都で5年間の修業
 19歳の時、北島さんは京都に修業に出た。父親が営むクリーニング店を継ぐことを決め、「やるからにはきちんとした技術を習得したい」と考えたからだ。
 京都の二条城の近くに店を構える専門店で、5年間、住み込みで働いた。
「景気のいい時でしたから、仕事の量はかなり多くて、朝7時半から夜10時まで勤務、なおかつ、そこからが丁稚(でっち)は仕事ですから、寮には寝に帰るだけです」
 毎日雑用と下働き、3年目になると焦りが芽生えてきた。
「このままじゃ帰れない」
 必死になった。4年目にはひと通りの技術を身につけ、最後の1年は得意先を数軒任された。
「ひと通り覚えてからの1年って、すごく濃いんです。いろんな事例を見て吸収して、今、それがすごく活きています」

 学生生活を送る同級生をうらやましく思う時期もあったと言う。
「友だちはバイトして小遣いも多い。自分はずっと仕事漬け、このままでいいのだろうか、と」
 が、同級生が就職活動をする頃には、「自分はこれでいく」と、腹が据わっていた。

 節目節目に立ち合う喜び
 実家に戻り、クリーニング店を手伝ううち、着物に関する依頼が増え、『きもの染色補正 ときわ』として独立した。
 持ち込まれる着物には、さまざまなトラブルや、ストーリーがある。
「大正時代の大振り袖が持ち込まれたこともあります。どうしても直して着たいというご希望で」
 保存状態は良かったが、色焼けや全体的なシミがあった。柄を活かして染め直し、次に着る人の寸法に仕立て直した。
「時間も費用もかかりましたが、すごく喜んでくださいました」

 買った方が安い、何でもそう言われる昨今にあっても、何物にも代え難い『思い』が、着物にはあるのかもしれない。母から娘へ、引き継がれる場面に巡り合う時、やりがいを感じると北島さんは言う。
「着物三代って言葉があります。その人のために仕立てて、次の代のために直して、と、着物は生き続けるんです」
 日本の文化を縁の下で支える、その表情は頼もしく、清々しい。

着物補修例
シミを抜き、ボカシの部分を補正

着物補修例
お宮参りの衣装

着物補修例
派手になってしまった柄を、落ち着いた色へ

 

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