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この街・あの人・どんな顔       吉澤 延隆 2009/10/05掲載

第15回賢順記念全国箏曲コンクールで賢順賞を受賞。
箏奏者 吉澤 延隆

よしざわ のぶたか 1982. 4.22生 栃木県出身 相模原市在住


ホームページ http://www.nobutaka-yoshizawa.com/


プロフィール
■ 7歳より、和久文子氏のもとで箏を始める
■ '01年 東海大学教養学部芸術学科音楽学課程に入学 福永千恵子氏に師事
■ '04年 第10回長谷検校記念全国邦楽コンクール優秀賞受賞
■ 〃 現代邦楽研究所10周年記念事業「東京・邦楽コンクール」第2位入賞
■ '05年「第75回新人演奏会」(主催:読売新聞社)に出演
■ 〃 「アジアの伝統音楽に関する国際会議とシンポジュウム(韓国・ソウル)」に箏奏者として参加
■ '06年 平成18年度文化庁新進芸術家国内研修制度研修員に採用
■ '07年「吉澤延隆 箏リサイタル」(主催:東海大学大学院芸術学研究科)を東京オペラシティ リサイタルホールにおいて行う
■ '08年「第15回賢順記念全国箏曲コンクール」賢順賞受賞

「分野やスタイルではなく、音楽そのものを聴いて、感じとって欲しいです」

三味線の野澤徹也氏(中央)、尺八の神令氏(右)と共演したコンサート('09年8月・池袋)

 

第15回賢順記念全国箏曲コンクールで賢順賞を受賞した吉澤延隆さん。7歳から箏を弾き始め、一昨年よりプロの奏者としての活動を始めた。日本の伝統楽器でありながら、現代はなじみが薄くなった箏を、多くの人に聞いて楽しんでもらいたいと考えている。


希少な男性奏者として
 お箏というと、和服を着た女性がおしとやかにつまびく様子が思い浮かぶ。実際、箏奏者の多くが女性であり、男性は希少だ。
「演奏会の控え室でも、女性陣が着替える時はもちろん外に出されます。僕は着替えはトイレで(笑)」
 吉澤延隆さんは、その数少ない男性として活躍する箏奏者のひとりだ。
「小学生の頃は隠してたんです。男が箏!?って言われると思って」
 7歳の時、箏を始めた。妹たちが習い始め、「気がついたら自分もやらされていた」のだと言う。
「演奏会のリハーサルがある土日に野球の練習が重なると、野球をそっと抜けて箏の方へ行き、また野球に戻ったりして、友だちに『どこ行ってたの?』って聞かれても、箏とは言えず…(笑)」
 そんな状況が変化したのは6年生の時。箏の師匠がスクールコンサートで来校、生徒たちの前で吉澤さんも一緒に演奏することになる。
「演奏したらみんなが『すごい!』って反応が良かった。あれ?隠さなくていいのか?って(笑)」
 大学では箏を専攻した。が、プロになることまでは考えていなかった。

プロの箏奏者を目指す
 在学中、さまざまなコンクールに出場する。時には両親も栃木県から応援に駆け付けた。多様な経験を通し、箏に対する意識が徐々に変わっていく。
「音楽として、楽器としての箏の面白さに気づいたんだと思います」
 アジアの伝統楽器が韓国に集う催しにも参加した。洋楽器とは微妙に異なる複雑な音色をともに奏で、言葉の通じない他国の奏者たちと一体感を持つ経験に、箏を続けて来たことの喜びと充実感に満たされた。次第にプロとしての道を意識するようになる。
 大学院を卒業後、飲食店でアルバイトを始めた。最初の頃は音楽の話題になると周囲とのギャップに驚かされることも多々あった。
「箏の世界では当たり前のことが、他ではまったく通じない。和楽器はあまり認知されていないんだってことを改めて知らされました」
大学の先輩のつてで小学校に赴き、伝統楽器の授業をすることもある。子どもたちには伝統楽器を特別なものと考えず、身近に感じて欲しいと願う。

伝統を繋ぎ、進化し続ける
 現在、10月、11月の舞台に向けて準備中だ。
『翻案劇 サロメ』では演劇界のそうそうたる顔ぶれに並び、5人の邦楽奏者が舞台に上がる。男性奏者を集めたいという意向から、声がかかった。出演依頼には二つ返事で承諾したが、あとで規模の大きさや出演者の顔ぶれに驚いたと言う。
「責任重大だけど、日本の楽器が持っている表現力を知っていただくには、絶好の機会です」
 伝統を重んじ、切磋する一方で、邦楽に関心のない人たちにも楽しんでもらえる演奏を模索している。演奏を聞いた両親の遠慮のない厳しい意見や、妹弟たちの応援が支えだ。
 先入観を持たず、また、労をいとわず、今できることをやりたいと話す。
「価値観とか立場とかを超えた深い感動っていうのがあると思う」
 脈々と息づく和の音色に、今後も耳を傾けたい。

箏[そう・こと]
日本の伝統楽器。現在では「琴(こと)」の字を用いて呼ばれることが多いが、元来「琴(きん)」は別の楽器であった。※本記事では「箏(こと)」と表記。

賢順賞[けんじゅんしょう]
福岡県久留米市で平成6年より毎年開催される賢順記念全国箏曲祭・全国箏曲コンクールの最高賞。同市縁の箏曲の創始者、賢順僧侶にちなんで創設された。

音 燦(あき)らかに  ―沢井忠夫作品コンサートシリーズ第7回
福永千恵子 & KO・TO2・KAI

日 時/2009年10月15日(木)18:30開場 19:00開演
会 場/東京オペラシティ3F 近江楽堂[京王新線「初台駅」徒歩3分]
料 金/一般:3,000円 学生:2,000円
チケット/東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999

翻案劇 サロメ ―原作:オスカーワイルド
日 時/2009年10月19日(月)〜25日(日)
会 場/Tokyo 東京グローブ座[JR山手線「新大久保駅」徒歩6分]
    http://www.tglobe.net/
料 金/S席:7,800円 A席:6,000円 ※全席指定・未就学児童入場不可
出演/篠井英介 森山開次 江波杏子 上條恒彦
   三弦・池上眞吾、箏・利根英法、十七弦・吉澤延隆、尺八・小林幹ほか
問い合わせ/東京音協 03-3201-8116

吉澤延隆 箏 リサイタル ―展開―
日 時/2009年11月5日(木)18:30開場 19:00開演
会 場/古賀政男音楽博物館内 けやきホール
   渋谷区代々木上原3-6-12[小田急線「代々木上原駅」徒歩3分]
出 演/吉澤延隆 ゲスト/野澤徹也、神 令
料 金/一般:前売2,500円、当日3,000円、学生・ 65歳以上:1,500円 ※全席自由
問い合わせ/Eメール nobutaka.yoshizawa@gmail.com
吉澤延隆ホームページ/http://www.ab.auone-net.jp/~nobutaka/

 

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